大学受験、就職、仕事、人間関係など様々な側面で、
成功するためには、この世界の仕組みを理解する必要があります。
前回、人間の意識が現実を創造しているで、
人間の意識がこの世界の現実を創造し、意識の質と同質の現実が創造されていることを説明しましたが、
なかなか、望んだとおりには現実が創造されません。
経験上、意識(思考や感情)が意識したすぐに現実化するわけではありませんし、望んだとおりの現実が創造されるわけでもありません。
その理由は、意識の構造が複雑で、さらには、ほとんどの人があまりその構造を理解していないことに起因しています。
意識や心や感情というものは、科学的に、人間のどの部位で作られているかが判明していませんし、どのような仕組みで発生するかも分かっていません。
つまり、現段階では、その存在は認識できているけれども、ほとんどその中身は分かっていないのです。
それゆえ、一般の教育機関では正式に教えることができません。
結果、普通の人は、その内容を知ることができない状態にあります。
ただし、現実世界で成果を安定してあげようと思うのであれば、現実を創り出している人間の意識に目を向け、その意識の構造を理解し、さらに活用できなければなりません。
今回は、心理学や心理セラピー、コーチングなどの分野の仮説・理論をもとに、人間の意識の構造と意識によって創造される現実について説明します。
意識の構造
上図が意識の構造です。
意識には、大きく分けて「顕在意識」と「潜在意識」があり、
我々が意識できる意識(思考・理性など)が「顕在意識」であり、意識全体の5%といわれています。
それにくらべ、我々が意識できない「潜在意識」は意識の95%を占めているといわれています。
顕在意識(我々が認識できる思考・理性)が5%しか占めていないために、顕在意識が意識した瞬間にそのままに、現実が創造されるわけではないのです。
これは、幸いなことでもあります。
もし、思考した瞬間にそれが現実化した場合、個人的にも社会的にも、まともな生活を営むことはできません。
ある意味、この世界をまともに運営するために、顕在意識がそのまま瞬間に現実化しないようにできているのです。
でも、意識(顕在意識+潜在意識)が現実を創造していることは、物理的に証明された法則です。
できる限り思い通りの現実を創造するために、その法則を活用できるようになれば、人生における成果も満足のいくものになります。
では、その法則を活用するための情報として、意識の構造の各構成に関して説明します。
もう一度、意識の構造図をみてください。
図の上部の項目から説明します。
顕在意識
顕在意識は、思考、理性、知性、意思などを担当します。
意識して認識・制御することのできる意識のことです。
社会生活を安定しておくるために必要な意識です。
ただし、先述のとおり、現実を創造する力はあまりありません。
クリティカル・ファクター
クリティカル・ファクタは顕在意識と潜在意識の間にあるフィルタです。
クリティカル・ファクターには、2つの大きな機能があります。
①暗示に非常に敏感な潜在意識の機能(信念プログラム)が顕在意識からの情報の影響を受けないようにガードする機能
②顕在意識が潜在意識が肉体(おもに五官)から受け取る膨大な情報やもともと潜在意識が保有する膨大な記憶情報に圧倒されないように、顕在意識を保護する機能。
このクリティカル・ファクターの機能は、脳科学で説明されるRAS(脳幹網様体賦活系)と同一の機能です。
RASは顕在意識が本当に信じた情報のみを潜在意識に刷り込み、さらに、関心のある事柄に関する情報のみを潜在意識から顕在意識に伝達し、我々の目標達成と現実創造に大きく影響していることが、この10数年の脳の研究で分かってきています。
クリティカル・ファクター = RAS(脳幹網様体賦活系)ということができます。
クリティカル・ファクタは6歳ごろから形成され、12歳ごろに機能し始め、20歳ごろに完成するといわれています。
0~6歳までは、クリティカル・ファクタが無いため、潜在意識は外部からの暗示をまともに受け、顕在意識は五官で感じた内容や記憶(過去生も含む)をすべて認識できる状態です。
6~12歳の間もクリティカル・ファクタが弱いため、潜在意識は外部からの暗示にかかりやすく、顕在意識は五官で感じた内容や記憶(過去生も含む)をある程度偏りなく、認識できる状態です。
12~20歳の間は、クリティカル・ファクタが機能する状態になるため、顕在意識と潜在意識の間には、ある程度固定化されたフィルタがかかることになりますが、まだ、暗示が掛かりやすい年齢で、五官をとおした外界の認識の仕方に偏りが生れています。
20歳以降は、クリティカル・ファクタが完成し年齢を重ねるに従いより強化されてますので、潜在意識はより暗示にかかりにくなり、外界の認識の仕方も、個々に偏りが顕著になります。
潜在意識
潜在意識は、感情、記憶、感覚、直観、想像、創造、信念プログラム(思考の癖、認識の癖、解釈の癖)などを担当します。
意識的に認識・制御できない意識のことで、以下の3つの意識から成り立っています。
①個人的無意識
②集合的無意識
③普遍意識
個人的無意識(自我意識)
自分の心の中だけの無意識のことです。
「肉体のすべての情報(五官、内臓や脳などのすべて臓器の情報)」や「過去の記憶(過去生も含む)」および、その記憶、つまりいままでの経験によって学習した「信念プログラム」を保有しています。
信念プログラムとは、物事の好き嫌いや人生や世界に対する信念(努力は必ず報われる/努力しても無駄 など)ことであり、現実の創造はこの信念プログラムが大きく影響します。
信念プログラムは、経験によって徐々に潜在意識に構築され、意識が現実化するという法則によって、さらに強化・固定化します。
たとえば、「努力したが結果が出なかった」という経験により、「努力しても無駄だ」という信念プログラムを潜在意識の中に構築します。そして、その信念プログラムによって、そのとおりの現実(努力しても結果が出ないという現実)を経験の中に創造するため、さらに、「努力しても無駄だ」という信念を強化・固定化します。もちろん、逆の信念である「努力は必ず報われる」という信念も、その信念と同様な結果を導きます。
この信念プログラムは、分野によってインナーチャイルドやペインボディ、メンタルブロック、信念フレーム、コア・ビリーフなどという呼称で呼ばれているものは、この信念プログラムの一部もしくはすべてを指しています。
信念プログラムは、いままでの経験により個人的無意識のなかに創られた信念の体系で、思考の癖、認識の癖、解釈の癖としてその人の現実の創造はもとより、外界の認知・解釈や言動に、無自覚に影響を及ぼします。
つまり、この信念プログラムがその人の人生に大きく影響をおよぼすものなのです。
集合的無意識
全人類に共通して存在する無意識のことです。
神話や宗教、芸術には、時代や地域を超えた共通のテーマ、イメージがよく確認されていますが、それはこの集合的無意識によって人間同士がつながっているためです。
現実の創造においては、社会的・物理的な矛盾(たとえば重力に逆らった動作などの超常的な現象)が極力起こらないように、常識として合意された共通の無意識の領域です。
人間の美や善悪の判断基準などもこの集合的無意識に保有されていると考えられます。
普遍意識
すべての生物や物の根底にある普遍的な一つの意識のことです。
宇宙意識、神、絶対愛、根源的生命などと呼ばれている領域です。
集合的無意識と普遍意識を同一のものとみなすこともあります。
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